鑑賞日 3月17日
監督 ガース・ジェニングス
出演者(吹き替え版) 内村光良 長澤まさみ 山寺宏一 トレンディエンジェル斎藤司など
85点
ズートピア直後に動物ものって…
前回のイルミネーション・エンターテインメント制作の「ペット」はズートピア公開直後だったのもあってかなりタイミングが悪かったなと。
ズートピアは動物擬人化ものを現代の差別問題に置き換えた最高峰だったのに対してペットは捨て犬問題なんかに足を突っ込んだと思ったらそうでもなくて、以前はただの楽しい映画として成立してたけどズートピアの直後となると物足りないと思った人も多かったんじゃないでしょうか。
そして今作が発表されたと思ったらまた動物擬人化。
正直期待値はかなり低かったです。
オープニングが良かった
コアラのムーンが自転車に乗って街の中を駆け抜けるオープニングはリメイク版のアニーみたいでワクワクしました。
これからこの街で何かが起きる予感をさせてくれて物語にグッと引き寄せられました。
ここでスマートにキャラクターの紹介も済ましていて演出の手際の良さが表れていたんじゃないでしょうか。
群像劇として最高だった
登場人物(動物)たちがそれぞれ抱えている悩みや不満は普遍的なもので感情移入しやすいと思います。
どのキャラクターも本当にやりたいことを内に込めていてそれが爆発するクライマックスはものすごいエモかったです。
その中でもゴリラのジョニーのエピソードがグッときました。
親に自分の将来を決められてまい、本当にやりたいことができなかったという話は僕の知り合いの本当は絵を描くのが好きだったのに親にスポーツを強制させられてしまった人と重なりましたし、この手の話ってすげーよく聞く話なのでこれを入れてくれたのは最高だったなと。
吹き替えも良かった
今作も最近ありがちな声優が本業ではない芸能人が吹き替えを担当していてかなりの不安要素だったのですが実際に見てみると非常にクオリティの高い吹き替え版でした。
特に良かったのがブタのグンターを演じたトレンディエンジェルの斎藤さんでした。一番不安だった吹き替えでしたが声がキャラクターに非常に合ってい全く違和感なく聞けました。
1ヵ所だけ本人のギャグがあってノイズでしたがそれ以外は演技含めてかなり良かったと思います。
長澤まさみもしっくりきすぎてて終わってからやっていたのを知りました。
それと当然ながら素晴らしかったのはネズミのマイクを演じた山寺宏一さん。マイクは天才だけどクソなやつという一番難易度が高かったと思うのですがクライマックスの歌声一発でその全てを納得させていたと思います。
不満だったところも
ただコアラのムーンがあまりにも甘やかされすぎだったのは結構不快でした。あれだけの大惨事を起こして嘘までついて騙していたのにあっさりと許される展開は納得できなかったです。
ふてくされてただけなのにみんなが謝りに来てたのでお前が謝れよと思ってしまいました。
続編はどうなる?
なんと続編の制作が決定しているようす。
クライマックスでマイクが車に乗って逃げているシーンでもクマに追いかけられている途中で終わっていたし、ゴリラのジョニーのお父さんがどうなったのかも不明なままだったので続編ありきで作ってたということでしょうかね。
期待値をはるかに超えて楽しめたしクライマックスでは大号泣してしまったし次はハードル高めで続編を待ちたいと思います。
山寺宏一さんの「マイ・ウェイ」は本当に良かったー。
シング-オリジナル・サウンドトラック
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