鑑賞日 3月5日
監督 デイミアン・チャゼル(セッションなど)
出演者 ライアン・ゴズリング エマ・ストーン J・K・シモンズ
80点
目次
アカデミー賞14部門ノミネート
前作セッションから長編2作目のデイミアン・チャゼルが何とアカデミー賞14部門ノミネート(最高ノミネート数のタイタニックと同じ!)
1985年生まれの32歳で僕とそんなに変わらない年齢でホントスゲーって思いました。
最近年下の人がいろんな所で活躍していて自分がいかに平凡な人間なのかを思い知らされてて、それもこの映画を観ると「うぉおーーー!(ง°`ロ°)ง」ってなったり。
残念ながら作品賞は取れなかったですが、その代わり歴史的な授賞式になって話題を全部持ってっちゃいましたしね。
「ラ・ラ・ランド」を観たあとだとクライマックスを再現したようにも見えて生で観られなかったのが非常に悔しかったー。
ちなみに受賞した賞は6個で監督賞も受賞しているのでマジすげーっす。
圧倒的なオープニング
ロサンゼルスの渋滞からいきなりとんでもないミュージカルシーン!1カット風に作られた映像に圧倒されました。
大量の人の動きとかタイミングとかどんだけ計算したんだよと。トラックの荷台が小さなステージになってその前で踊り狂う人たちが超最高でした!「一緒に踊り明かしたい!」なんて思ったり。
そして曲が終わると同時にタイトルが出るタイミングの切れ味!立ち上がって拍手したくなるくらい感動しました。
これがオープニングって何て贅沢な映画なんでしょう!
ちなみに僕が観ていた回ではこのシーンが終わった後に入ってきた客がちらほらいて「アホかよ( ゚ ρ ゚ )」と思っちゃいました。1800円中1500円損してますよね。
「はじまりのうた」のような出会い
最初に女優を目指しているミア(エマ・ストーン)視点から始まって演奏しているセブ(ライアン・ゴズリング)に出会うと次にセブに視点が変わって語られるのは「はじまりのうた」を思い出しました。
他にもいろんな映画のオマージュだったりがたくさんあったりするらしいですがそこらへんは町山さんの無駄話あたりを聞くと分かりやすいと思います。
ミアがルームメイトにパーティーに誘われるシーンであった“周りの人が歌い出してキョロキョロする人”は僕がミュージカルで好きな3大シーンの一つなのでグッときました。
ちなみにカラフルな服を着ている人が多いのは映画がカラーになったんだから色をたくさん使おうぜ!という時代背景らしいですよ!
普遍的な物語
ミュージカルという非現実的なジャンルの映画ですが語られている話はすごく普遍的な話だなと感じました。
とくにセブを見ていて「これは俺だΣ(・口・)」なんて思ったり。
どうしてもやりたい夢があってそれに向かって頑張ってきたけど食べていくためにも現実を見て、夢に少しでも近い位置で妥協した仕事をするというのは僕がやりたいことがあって専門学校っで必死こいて勉強したけど(学年でトップの成績だった)けど、結局似たような職種についたのと似てるなって思ったし、しかもそっちでそこそこ評価されているのも今の僕に近いかなと。
夢を諦めた人って多分たくさんいると思うしそんな人たちはこのシーンを見て色んなことを思ったんじゃないでしょうか。
ミアが始めバカにしていたジャズをセブのことと一緒に好きになっていくのは恋愛においてすごく素敵なことだと思うし、この「恋人の好きなものが好きになる」のも恋愛あるあるですよね。
素敵なディナーになるはずだったのにいつのまにか大ゲンカに発展してしまうのも経験した人が多そうですし。この直前ミアは電話で会いたいって言ってたのにとか思うと切なかったです。
男の言い分としては「お前のために夢を諦めて頑張ってるのに!( ̄Д ̄)」って感じですよねw
ONCE AGAIN
夢を諦めて実家に帰ったミアにセブがオーディションに出るべきだと説得するシーンでもう諦めたというミアに「なぜ!?」と叫ぶセブのセリフでなぜか号泣してしまいました。
その後オーディションで「何でもいいからやって」と言われたミアは歌を歌うんですがこの流れがRHYMESTERの「ONCE AGAIN」っぽくて感動しました。
夢を諦めかけた人がもう一度立ち上がるってやっぱり最高な話ですよね。
ちなみにここで歌ったのはこの曲!名曲ですな。
ミュージカル=夢を表現したクライマックス
オーディションが終わると時間が飛んで5年後に。ミアは女優として成功し、セブも夢だったジャズの店で成功していますが、2人の関係はうまくいかなかったようでミアは他の男性と結婚して子供もいました。
ミアが旦那さんとふらっと寄った店が偶然にもセブの店でお互いが存在に気づきセブは出会った時の曲を弾きます。
ここで今までの回想シーンが流れると思いきや実際に起きたことと違う「こうだったら良かったのに」という“お互いの夢=ミュージカル”が流れます。
この演出でものすごく感動するのはここまで普遍的で現実にもよくある恋愛話をやっていたからだと思います。
昔好きだった人に会った時に「この人とこうだったらなー」なんて想像誰しもしたことあると思いますしね。
ちなみにこのシーン僕は「あの頃、君を追いかけた」という台湾映画を思い出しました。クライマックスの作りがすごい似てるなと。
ちょっと長く感じてしまった
ここまで大絶賛でしたが2人が出会ってからケンカシーンになるまでの中盤がたるく感じました。
というか予告編を何回も観ていたし賞レースを総なめしていたということで上がりまくっていた期待値は超えなかったという感じ。面白かったんですけどねー。
でも観て損する映画ではないと思いますし、劇場で観た方が絶対いい作品だと思います。
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