あっという間の162分!
鑑賞日 1月25日
監督 マーティン・スコセッシ
出演者 アンドリュー・ガーフィールド アダム・ドライバー 浅野忠信 リーアム・ニーソン 窪塚洋介 塚本晋也
85点
目次
あらすじ
①17世紀日本でキリシタン弾圧が行われる
②有名な宣教師フェレイラ(リーアムニーソン)が棄教したという知らせを受けロドリゴ神父(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ神父(アダム・ドライバー)が確認に長崎に向かう
③かくまってくれた村が危険に晒されたので五島に逃げる
④キチジローに密告され捕まる
⑤目の前でガルペが殺されたりして棄教を迫られる
⑥仏教を学んだフェレイラ(クワイ・ガン・ジン)がジェダイマスターになっていた
⑦実は蜘蛛に噛まれたことによってスーパーパワーを得たロドリゴ(ピーター・パーカー)と地獄から蘇り十字のライトセーバーを手にしたガルペ(カイロ・レン)と共に井上筑後守を倒す戦いに向かった!(後半ウソです(・∀・))
感想「原作未読でも楽しめた」
有名な原作だったので読んでから映画を観よう!と思ってたのですが、本を読むのがものすごく遅い僕が今から読み始めたら今週末からの映画に追い込まれる恐れがあったので未読のまま鑑賞しました。
映画単独でもちゃんと理解できたし、キリスト教に詳しくない人でも楽しめると思います!
「ロケーションが良かった」
村のシーンは台湾で撮影したそうですが僕たちが想像する「17世紀日本の古びた村」がちゃんと表現されていました。
建物も囲炉裏があったりして変な日本感は感じませんでした。服装もものすごくこだわったらしいですよ!
「日本人役者たちの名演」
みんな非常にハイレベルな演技をしていたと思いますが特に印象に残ったのは窪塚洋介でした。窪塚洋介っていつもちょっとオーバー目な演技をしているイメージがあったんですが今作ではそれが抑えられていてうまいなーって思いました。(パンフレットのインタビューでガムを噛んで面接会場に入ってしまった話も面白かった!)
塚本監督が波に打ち付けされたシーンは実際にやったとか(゚〇゚;) 野火を撮ったり本当にすごい。
「宗教と現代社会」
ロドリゴ神父が捕らえられて初めて通辞と会った時にお互いの宗教観について討論するんですけど ここが非常に考えさせられました。
ここまでは劇中でキリスト教徒たちは踏み絵をさせられたり自分たちの考え方が認められないひどい扱いを受ける人たちとして表現されているんですが、ではポルトガル人は日本人の仏教への信仰をどう思っているかを問うと、その考えは間違ってると全否定するんですよね。
ここでお互いがお互いの正義をぶつけ合った結果生まれてしまった話だったんだなと感じました。これって戦争が起きるきっかけとちかいんじゃないんでしょうか?そして現代の排他的な考えを持っている人が支持される流れにも通じているのかなと思いました。
「誰のための宗教?」
日本では宗教に詳しい人は少ないと思います。僕も自分の家系の宗派など分かりません。しかしどうしても宗教に触れる瞬間が「葬式」です。
どんなに宗教を否定している人でも葬式の時だけは必ず宗教に頼ると思います。それはどうしたらいいか分からない。人間の弱さを感じる瞬間だからだと思っています。
沈黙ではその弱い人間を表現しているのが「キチジロー(窪塚洋介)」なのかなと思いました。
彼は何度も過ちを犯します。そしてその度に懺悔を“弱い人間”として描かれ、神父にも呆れられてしまいますが、棄教した神父に力を与えたのはまちがいなくキチジローでした。
弱い人のために宗教があり、たとえ神が沈黙していても自分(宗教)が必要な存在だと気づいたんじゃないでしょうか。
「気になってしまったところも何ヵ所か…」
すごく楽しめましたが、「ん?(゚ペ)」と思ったところもありました。
編集があまりうまくいってないように見えたところが気になりましたし、長崎から五島に行く時も「そんなにちっちゃい船で!?( ̄△ ̄;)」って思ったり。
気になってGoogle調べたら直線で100キロくらいありました。(・Θ・;) その割にあっさりついたように見えましたね(^▽^;)
ガルペ神父が殺されるところなんて棒で突っつかれただけで死んだようにしか見えませんでした(笑)
まぁ僕みたいにめんどくさい人じゃなければ気にならないと思います!(*`д´)b
「とにかく劇場で観るべき!」
上映時間162分とかなり長い映画ですが全く長く感じませんでした。ウルフオブウォール・ストリートの時もそうでしたがスコセッシは長尺の映画が本当にうまい!下手な90分映画よりも短く感じました!
長い映画は外の世界をシャットアウトして劇場で集中して観るのがいいんじゃないでしょうか?
僕が観た回は年配の方ばっかりでもっと若い人も観てほしいなと思いました。
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